毎年冬になると、数万羽のスズガモとカンムリカイツブリが渡ってきます。海上に群れになって浮かぶ様子は葛西の名物です。スズガモは二枚貝を、カンムリカイツブリは小型の魚類を主に食べます。大きな群れが集まるということは、葛西三枚洲には食物である魚介類が豊富にあることを表しています。
広大な干潟が残る九州に多く飛来し、世界的に希少なクロツラヘラサギやズグロカモメや、コアジサシなどの東京湾で絶滅が危惧されている野鳥が毎年のように飛来します。
東なぎさの干潟の後背には、広大なヨシ原が広がっており、トビハゼなどの魚類や、カニの仲間の格好のすみかとなっています。また、広大なヨシ原には、オオヨシキリやチュウヒなどの、ヨシ原を好む野鳥が多く飛来しています。 また、塩性湿地に生育するウラギク(東京都:絶滅危惧IB類)という貴重な植物も確認しています。
葛西海浜公園は、東京駅から電車でわずか15分。思い立ったらすぐに出かけることのできる自然豊かなフィールドです。葛西臨海公園には鳥類園や水族館もあり、自然とふれあうための施設が整備されています。葛西三枚洲は、将来にわたって、多くの人が江戸前の海とふれ合い、大切さを学ぶのに必要な条件を兼ね備えていると言えるでしょう。
日本野鳥の会東京
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